甲府市中心市街地活性化基本計画提案事業

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中心市街地活性化協議会(要望書)

甲府市長提出 2007年10月22日

Ⅰ 商業関係ソフト事業

1.まちづくり推進体制整備に伴う事業(新まちづくり会社の設置、新規事業)

2.甲府中心商店街の賑わい創出のためのイベント事業(継続事業)

郊外のショッピングセンターの進出に伴い、中心商店街は、郊外との差別化を図るため、買物にプラスアルファの魅力が求められている。このような状況の中、甲府の中心商店街に芸術・文化の拠点「桜座」(70数年前に甲府の街からすがたを消した芝居小屋を復活したもの)を設置したことをきっかけに、芸術・文化を切り口にしたまちづくりの気運が高まりつつある。
そこで、芸術・文化を切り口にした下記のイベントを拡大・継続実施をして、中心商店街の賑わいの創出と共に、芸術・文化の香がする街づくりを推進する。
*実施主体=甲府商工会議所又はまちづくり会社

1)やまなし映画祭の開催(H17~)

甲府の中心商店街では、現在映画館4館12スクリーンが営業されている。全国的に見ても地方都市でこれだけの映画館が立地しているのは非常に珍しく、甲府の中心商店街を訪れる大きな魅力のひとつとなっている。
そこで、やまなし映画祭を毎年(11月)継続・拡大開催して、賑わい創出を図るとともに、映画と商店街をリンクした街づくりを推進する。

2)甲府まちなかミュージックフェスタの開催(H18~)

甲府中心商店街コリドー桜町に、桜座を設置したこがきっかけとなり、桜町通り周辺にライブハウスが集積し、ジャズを中心に音楽の風が吹き始めた。
また、以前からアマチュアバンドのストリートライブも盛んに行われていた経緯もあり、学生など若者が、甲府の中心商店街を訪れる大きな魅力のひとつとなっている。
そこで、甲府まちなかミュージックフェスタを毎年(10月)継続・拡大開催して、賑わい創出を図るとともに、音楽と商店街をリンクした街づくりを推進する。

3)幕絵を活用したイベントの実施(H19~)

甲府市の江戸時代の商家では、小正月の道祖神祭りの際に、「幕絵」という長大な飾り幕を各店舗の軒先に飾って祭りを盛り上げたと言われている。幕絵は、町内ごとに曽我物語や京都名所などの画材を決め、京都の絵師や江戸の浮世絵師に幕絵の制作を依頼して、趣向と贅をこらして競い合ったことがわかっている。現在、歌川広重筆の「甲府道祖神祭幕絵 東都名所 目黒不動之瀧」(163.0×1060.2cm)が現存し、山梨県立博物館に展示されている。
そこで、甲府町人の心意気であった「甲府道祖神祭幕」の復活をイメージさせるべく、幕絵コンテストを実施し、デザイン画入賞者に幕絵を原寸大に描いていただき、甲府中心街に掲示し、更に当時の伝統的なイベントを再現するなどして、伝統文化継承を切り口とした街づくりを推進する。

3.空店舗対策事業(継続事業)

*実施主体=甲府商工会議所又はまちづくり会社

1)専門的なノウハウもった団体等と協働して行う事業

甲府中心商店街の空店舗を活用し商工会議所が事業実施者となり、空店舗オーナーと賃貸契約を締結して、専門的なノウハウもった団体等に事業運営を委託して行う事業。家賃補助等の支援を行い、委託団体の自立運営に繋げる。ただ単に、空店舗を埋めるというだけではなく、各団体等の専門的なノウハウや資源を生かして商店街の活性化を図る。

2)甲府中心商店街で商売を行いたい創業者等への個別支援事業

・甲府中心商店街の空店舗を活用して、商売をはじめたい創業者及び既存の経営者に対して、家賃の支援を行う事業。立ち上げの3~6か月程度を支援したのち、自主運営に繋げる。

・事業内容と実績

① チャレンジショップ事業(H7~H16)

空店舗を商工会議所借上げ(店舗オーナーとは商工会議所が契約)、その店舗を3ヶ月ごとに運営者を募集し、実際に空き店舗の経営を行う事業。その後、実際に経営して、継続可能な方に、残っていただき、店舗オーナーと契約していただき自立に繋げる。

② 家賃補助事業(H17~)

創業者等が甲府中心街(旧計画エリア)の空店舗で、営業したい方から相談を事前にいただき、希望の店舗等が決まった段階で申込、審査等を経て、家賃補助を行う。
家賃補助は、半額(最高10万円)、期間は6か月
実績 支援先17者(H17-4者、H18-8者、H19-5者(H19.9.14 現在))
継続 15者(約88%)

4.商店街の個店の販売力向上事業(一店逸品事業、継続事業)

甲府の中心商店街には、老舗店も多く、昔から市民・県民に愛されたお菓子や料理など山梨を代表する逸品が数多くある。
しかし、中心街の空洞化や後継者不足などにより、積極的な事業展開が出来ないため、優れた商品が若い世代等に認知されていない。そこで、当事業を実施し、甲府中心街の既存の逸品を広く周知するとともに、新たな逸品の創出等各個店の販売体制等を見直し、積極的な経営革新の一助とする。

*実施主体=甲府商工会議所又はまちづくり会社

5.商店街の店舗デザイン向上事業(商業デザインコンテスト事業、新規事業)

地方都市の活性化は、「文化」を軸にした対応が有効と考える。特に、欧米ではこのような考え方が進んでおり、先進事例も多い。カナダ・モントリオールでは、商店街の個店の外観や内装のデザインを年に一度競う「商業デザイン」の顕彰事業を十年前に開始した。受賞した商店は総じて売上が伸び、デザインを手がけた若手芸術家も自信を深め、デザイン産業も成長した。
さらに、商店街・街並みの景観が魅力的になり、住民の都市デザインへの意識が高まったという。こうした取り組みが功を奏して、モントリオール市は昨年、ユネスコの「デザイン都市」に指定された。このような事例を参考に甲府の中心市街地においても「商業デザインコンテスト事業」を行う。

*実施主体=甲府商工会議所又はまちづくり会社

Ⅱ 交通・駐車場関係事業

1.中心商店街循環バス「レトボン」再生事業(継続&新規事業)

当事業は、甲府駅前と中央商店街を結び来街者の買物等の利便性を図ることを目的に、平成9年8月から運行をスタートした。当初~平成16年4月までは、2台の所有バスを土日祝日約15分間隔で無料運行し、高齢者を中心に利用者も年々増加傾向にあり、甲府の買物の足として定着しつつあった。
しかし、景気低迷・中心商店街の空洞化等に伴い、運行経費の負担維持が厳しくなり、平成16年5月以降は、1台土日25分間隔運行となり、利用者も減少傾向にある。
そこで、歩いて回遊できる楽しいまちづくりを推進していく観点から、当事業の再生を図り、車に頼らないまちづくりの推進を図る。

1)運行本数の拡大で利便性向上を図るため、2台での土日運行の復活

2)新しいデザインのバス停&バス(実施主体=山梨交通(株))

3)レトボンの平日活用(実施主体=山梨県、甲府市、大学コンソーシアムやまなし)

大学のサテライト教室を中心市街地に誘致し、本キャンパスとの移動の無料シャトルバスとして運行
対象大学:山梨大学、山梨学院大学、山梨学院短期大学、山梨県立大学、山梨英和大学の市内5大学

2.公共交通機関(バス)の利用促進(新規事業)

人口減少社会や少子高齢化社会に対応した車に頼らない、歩いて楽しいまちづくりを推進するため、公共交通機関特にバスの利用促進を図るため、次の事業を実施する。

1)高齢者へのおでかけ支援策(実施主体=甲府市、山梨交通(株))

甲府市と山梨交通(株)により支援方法の検討
例)山梨交通「ゴールド定期券」(60 歳以上全線フリー定期)への購入補助 市内在住の65歳又は70歳以上の購入者に金額補助、バス事業者も補助と同額の割引を実施

2)バス利用の買い物客へのバス乗車券サービスの提供

(実施主体=甲府中央商店街新生協議会又はまちづくり会社)
駐車場サービスと同様にバス利用客に一定額以上の買い物でバス乗車券(300 円程度)を配布各店舗は50 枚単位で券面の半額程度で購入

3)グレード感のあるバス停の設置

平和通り、岡島前などに大型の広告機能付きバス停など

4)中心市街地(常盤通り岡島前付近)に上りのバス停を新設して利用者の利便性を図る

5)中心市街地に駐車場と併用のバスターミナルを新設(中心市街地に拠点づくり) *3)~5)の実施主体=山梨県・甲府市・山梨交通(株)

3.来街者が利用しやすい駐車場システム構築事業(新規事業)

中心市街地への来街者の要望として第一に無料駐車場の整備が挙げられる。そこで、商店街や大型店と駐車場事業者が一致団結して、来街者が一定金額以上の買物をした場合、共通無料駐車券を提供できるシステムを構築して、来街者の利便性を図る。

1)大型店、商店街とも共通の無料駐車券システムとする。

2)地元・県外駐車場業者との垣根を出来るだけ縮小し、参加業者を拡大する。

3)来街者が利用しやすい案内表示等の整備を図る。
*実施主体=甲府中央商店街新生協議会又はまちづくり会社

Ⅲ 商業関係ハード事業

1.オリオン通り商店会アーケード架け替え事業(新規事業)

当商店会は、紅梅地区再開発事業の実施により、オギノ・パセオビルの解体に併せてアーケードの新築を図り、再開発事業と連携した景観形成を行う。

2.桜町四丁目商店街協同組合が取得した土地活用した活性化事業(新規事業)

当商店街は、商店街に隣接している土地約500坪を購入し、中心街を活性化させる再開発事業として、駐車場をベースにした事業を検討している。

3.常磐通り名店街協同組合(コリド桜町側)のアーケード撤去による活性化事業(新規事業)

当商店街は、アーケードの老朽化に伴い撤去を検討している。これに併せて、ファザードの整備等を行い、明るい商店街形成を検討している。

*2、3の事業については、検討事業として、基本計画への掲載を要望

4.甲州夢小路(仮称)事業(新規事業)

甲府市が進めている北口の新都市拠点整備事業を近代的な都市開発だけでなく、甲府城の北に位置するエリアに明治・大正・昭和の甲府市が一番輝いていた時代の街並みを再現し、観光客を集客すると同時に、中心市街地の活性化に繋げるため、次の施設を整備する。

*実施主体=NPO法人街づくり文化フォーラム、完成予定=平成22年春

このページに掲載のテキストは甲府市中心市街地活性化協議会ホームページのPDFファイルから編集して転載させていただきました。