元気な商店街創造セミナー
◆主催―財団法人やまなし産業支援機構
◆後援―甲府商工会議所・富士吉田商工会議所・山梨県商工会連合会・山梨県中小企業団体中央会・NPO法人大学コンソーシアムやまなし
○講演 14:00~15:30 「開業を目指す人を、空き店舗で育て街を活性化」
講師 青森市新町商店街振興組合常務理事 加藤 博氏
○空き店舗活用の先進的事例発表と意見交換 15:35~16:30
テーマ:「空き店舗活用の実践状況・・・今後の課題と展望」
1―「SEE-SAW」(中央1丁目-店舗案内) 「SWEEP」(店舗案内)代表 秋山 聡氏 甲府市内商店街の空き店舗にメンズカジュアルショップをオープン、現在上記2店舗を経営している。
2―甲府商工会議所地域再生推進課課長 越石 寛氏 空き店舗事業や各種の商店街振興策に取り組んでいる甲府商工会議所の商業・まちづくり担当・・・参考-「甲府市中心市街地活性化協議会」
青森市の街づくりについては甲府市議会議員野中一二さんのホームページで、2005年10月4日 新政クラブ視察報告 「青森市の事例(コンパクトシティー)について」を拝読しています。ここからリンクされていた先を辿って、青森都市計画マスタープラン、駅前再開発ビル通称「AUGA」アウガの概要紹介記事、AUGAのホームページがありますが、視察報告では紹介されなかった青森市新町商店街の映像をこのセミナーで見て、ビデオに出演されてガイド役をつとめておられる加藤博さんご自身の話とともに実に中身の濃い、ありきたりの街紹介ビデオとは違う熱気を感じました。そしてここが青森ねぶた祭りの街だったのです。
AUGAが完成して終りでは無かったのだ、だから青森ではコンパクトシティという言葉が使えるのだということを私は今回のセミナーで初めて認識したのです。MapFan地図
- 継続するためにリニューアルする、リニューアルするから継続できる
- 2:6:2の法則
- 商店街のイベントは15時に終わる
- 商店街は植物、大型店は動物
1.街が変わるのは継続するためであり、継続する街は変わるものだということ。いつ行っても代わり映えしない街はやはり寂れていくものだと思います。
2.やる気をもって自ら動く人は2割、傍観者6割、無関心な人が2割というもの。やる気のある人をまとめ、動かしていくことで残り6割も動くようになる、とっかかりは2割を動かすことでよいという事です。
3.15時以後の時間は商店が売上を取る時間なのだそうです。これは甲府のイベントを見ていて時々感じることです。商店街も協力してイベントをやっているのにお客さんは見物に夢中ですからお店には客が入っていない。遅い時間にイベントが終わった後は商店に立ち寄る時間も無くて集まった人々は帰るだけになったのでは意味が無いということでしょう。イベントに屋台を呼び集めることはやめたほうが良いです。屋台は地場商店が並べればよい。
4.私は昭和町の大型ショッピングセンター問題を考えながらこの言葉を聞きました。
県外からやってきた大型店は収益が落ちていけば場所を変えて次の獲物を探しに行けば良いだけです。地場商店街は植物のようにその場所の土壌を育て長い時間をかけて根づき周囲と調和して生きていくのです。農耕民族である地場商店街と狩猟民族である外来大型店という捉え方を私はしました。
外来の大型店ができた時に、その影響は単にその土地建物だけにとどまりません。道路、下水道のなどの公共インフラの整備も施設に合わせて行われるから大型店として機能する訳です。東京では大きなマンション建設があると道路工事が先行しているのをしばしば経験しました。それは電力、ガス、水道などの増強工事をするために入れ代わり立ち代わり掘り返して渋滞を引き起こしていたのです。
しかし動物はエサがなくなれば動いていき、残るのは持続的メンテナンスを必要とする公共インフラだけです。
加藤博さんはまさにタウンマネジメントのプロとして迫力あるお話をなさいました。ニチイグループで大型店の経営手法の実務を積み重ねておられたそうです。タウンマネジャーは地元に人がいないなら大型店からスカウトするべきだとのお話もありました。大型店並みの理念と手法無しに大型店とは太刀打ちできないという至極当然の事をおっしゃいました。このホームページで甲府のタウン・マネジメント・オーガニゼーション(TMO)の事を歴史として調べて書こうと思っていましたが、タウンマネジメントとは今も活きている言葉だと知りました。
私は時間があれば加藤さんに、街づくりにインターネットはどのように使えるか、ご経験とお考えをお尋ねしたいと思っていましたが機会を逸しました、それが残念です。