知事からのメッセージ(令和2年9月29日火曜日)

新型コロナウイルス感染拡大防止への協力要請(10月1日から11月30日)

◇ 知事臨時記者会見(令和2年9月29日火曜日) 新型コロナウイルス感染拡大防止への協力要請について
 この度、新型インフルエンザ等特別対策措置法第24条第9項に基づく協力要請の期限を、(2020年)11月30日まで延長いたします。

 本県の新型コロナウイルスの感染状況に対する認識ですが、先ほど本部会議を開きまして、専門家の先生からのお話によりますと、第2波は収束しつつありますが、近隣都県におきましては、未だ新規感染者数が高い水準で推移をしており、今後、本県でも感染が拡大する恐れが依然としてあることから、引き続き警戒が必要な状況にあると認識をしております。

 山梨県におきましては、休業等の協力要請を継続し、感染対策を個別に確認してこの要請を解除するアプローチを取っておりますが、これを中心とする本県の取り組みによりまして、感染の制御は相当程度効いていると考えております。また、従前は数件程度でありましたバー・スナックなどの個別解除につきましても、すでに100件を超えておりまして、本県の取り組みは多くの関係者の御理解と御協力のもと、さらに浸透が進み、定着してきていると考えております。このような認識のもと、より一層の本県の個別解除方式の取り組みの浸透・定着、さらには、超感染症社会への移行を目指すべく、現在の協力要請を10月以降も継続することが適切であると判断をした次第であります。

 なおイベントの開催に関しましては、先般、国の開催の目安が一部緩和され、100%の収容や5000人以上での開催が可能となりましたが、これに合わせて、本県におきましても、10月1日から同様の見直しを行うことといたしました。なお、参加者が1000人を超えるイベントの開催に当たりましては、主催者あるいは施設管理者に対しまして、感染防止対策の徹底について事前に県の確認を受けていただくようお願いを申し上げます。なお、事前の確認を受けるに当たりまして、ぜひ前広に御相談をいただければ、物事もスムーズに運ぶのではないかと思います。先ほどの本部会議におきましては、各担当部署に対しまして、このイベントの主催者あるいは施設管理者からのお問い合わせに対しては、極力丁寧に対応するように指示をしたところでございます。

 また、来月から、いよいよ東京都がGo Toトラベルの対象になります。先般、1都4県の知事で会合いたしまして、「感染しない、感染させない」を合言葉にした共同メッセージを発出した次第であります。Go Toトラベルの東京への適用は、前々から山梨県としても強く望んできたところでありまして、心から東京都からのお客様を歓迎したいと思います。より多くの方を安全な環境のもとでお迎えする準備は、この山梨県においては整っているだろうと確信をしている次第であります。この機会にぜひ、個別解除を受けた施設、あるいはグリーン・ゾーン認証を取っていただいた施設を安心して訪れていただければと思います。

 なお、個別解除の施設に関しましては、併せて、来られたお客さんに、お店でわかりやすくするよう表示をできるようなものを各店舗に掲示していただくべく、準備をいたしましたのでこれを送付していきたいと思います。

 これらを通じまして、この感染症下におきまして、感染の拡大防止と経済の両立をしっかりと取り組むことで、いち早く本県がコロナ危機から脱出する地域になるべく、引き続き尽力をして参りたいと思います。県民の皆様の御協力を心からお願い申し上げます。

記者  今回の延長は2か月という長い期間ですが、2か月に設定した理由を教えていただけないでしょうか。
局長  今回、2か月というのは、イベント開催に関する国からの事務連絡に沿って設定させていただきました。催し物の制限の期間が11月30日までということで国から発出されておりますので、それに合わせた期間とさせていただきました。
記者  国に合わせてというお話がありましたが、休業要請をなお続けているのは、全国の中で極めて異例な措置だと思います。そういう意味では国や他の地域の施策に合わせている感じではないと思います。その点について改めてご説明していただけますか。
知事  今、国において新型インフルエンザ特別対策措置法に基づく対策本部が設置されていて、その下に様々な通知を県としても受け取っているという状況にあります。いわば、国全体で引き続き新型コロナウイルス対策を実施しています。こういう状況のもとで、具体的なやり方として、山梨県としては、感染リスクが高い業種においては、基本的に休業要請の中で感染症対策をぜひ実施してください、実施ができたところから通常通り営業を行ってくださいというアプローチをとっております。国全体で感染症対策を実施している状況のもとで、その期間について合わせるという考え方です。
記者  9月30日まで延長した時に、知事は出口戦略も考えなければいけないとおっしゃいましたが、そのことについて現在検討されていますか。
知事  正直申し上げて、まだそこまで具体詳細の検討はしておりませんが、我々の状況認識としては、来るべく冬に向けての準備に対して全力を注いでいるという状況にあります。インフルエンザの同時流行ですとか、様々なことが危惧されますので、今年の冬はある意味パンデミックになってから初めての秋冬になりますので、まずはここに向けての万全の体制を構築することに全力を挙げております。その上で、出口戦略を考えられる状況の兆しが見えれば、しっかり考えていきたい。我々も早くこういう異例な事態を終息させたい。本来であれば皆さん伸び伸びと、経済活動をしたり、あるいは外出したり、ご友人、あるいはご家族、お仲間と、大きな声で楽しくワイワイガヤガヤやれるというのが当たり前の姿だと思いますが、そういう状況になるべく早く、1日も早くなればいいなというのは誰よりも強く思っているわけでありますので、またその出口戦略を議論できる環境になればしっかりと議論をして、最大限の活動の自由を確保していきたいと思っています。
記者  先ほどの本部会議の中でも発言がありましたけれども、専門家会議としては、現状第二波は収束に近い状況になりつつあるという見解だと思いますが、知事ご自身としては県内の現状の感染状況についてはどう捉えてますでしょうか。
知事  一時の大きな波は越えたのかなとは思っておりますが、まだ油断をするには早いかなと思っています。お盆の時に多くの皆さんお越しになりましたけれども、その時は感染者数の激増という現象は見られませんでした。また、先般の四連休の時はそれ以上の大きな人の波がありましたが、ここまでのところ感染者が爆発的に増えているという状況にはなっていない。これはこれまで申し上げました個別解除方式ですとか、あるいはグリーン・ゾーンですとか、あるいは多くの皆さんの感染症対策に対する意識の徹底というのが奏功していると思いますが、まだまだ油断するには早いかなという認識です。
 あともう一つは、これも先ほど本部会議で申し上げましたが、一時、数人お亡くなりになった方が出られました。多くの皆さんが高齢者あるいは基礎疾患をお持ちの方、あるいは発見が遅れた方もいらっしゃいますが、そういう状況を見ると、やはりこの病気は油断はしてはいけないなという状況にあろうかと思いますので、そういう意味からも警戒感は緩めるべきではなかろうと判断しています。
記者  グリーン・ゾーン認証と休業要請のダブルでの県の取り組みについてですが、先日の1都4県の会議でも、知事は県の取り組みをアピールされていたと思います。あと静岡県知事とも一緒に行っていきたいというお話もありましたが、他の都道府県とこの先グリーン・ゾーン認証が一緒に行えるのか、展望や実際の進捗状況を教えてください。
理事  静岡県からは、具体的にグリーン・ゾーンをどのような形で進めていくことができるかという実務的な問い合わせを担当部局から受けているところでございまして、まだ最終的にどのようになるかお話できませんが、協議を進めさせてもらっているところでございます。
知事  東京などは既に別のやり方で走っていますので、実際問題としては、なかなか山梨県並のことをするのは難しいのかなと思います。飲食店の数も桁が2つも3つも違う状況でしょうから、同じことを東京に広めることは難しいと思います。我々の県は、小さいなりにその分きめ細かく対応することができると思いますので、そういう意味では、できるところと一緒に行っていきたいと思います。視野は東京だけではなく海外にも向けておりますので、その中で、ひときわ安全な地域がいくつかあることは全体にとってもいいことだろうと思いますので、機会あるごとに仲間を増やすべく話をしていきたいと思います。
記者  グリーン・ゾーン認証に関して、観光客などが山梨に来る際に判断の材料になることが求められてくると思います。先日も県議会で、ポスターの掲示などの話があったと思うのですが、その他に県外の人に向けて何か対策として検討することがあれば教えてください。
知事  今まさにポスターの掲示、その他PRを行っておりますし、また、Go Toトラベルのほかに、県独自でこのグリーン・ゾーンの施設を使うと割引になる制度も行っております。県外の皆さんに対しては、そのようなものを使いながら、認識していただいて広まればいいなと思います。
記者  グリーン・ゾーン認証で今、知事が考えている課題や改善点などはありますか。
知事  課題は、現場は一生懸命やってくださっておりますが、認証の申請が相当程度ありますので、Go To Eatが始まるまでに、なるべく多くの認証をしていくことが一つだと思います。
 あともう一つは、県外に対してどのように認知度を高めていくか、ここはもう一つの大きな問題だろうと思います。
記者  イベントなどが始まってくると観光客が増えて、県としては安全対策を万全にやっていると言っても、県民の方の中にはまだ不安を感じている方もいらっしゃると思いますが、そういった方に向けて、知事としてお伝えしたい思いなどがあればお聞かせください。
知事  多くの皆さんが、首都圏あるいは県外からお越しになりますが、観光客の皆様が訪れるような場所、観光客の皆さんを受け入れるような場所に関しましては、基本的に各店舗が本当に神経を使って細心の注意をもって、この感染防止対策を徹底されています。ですので、基本的には観光客の皆様から多くの県民の皆さんに感染が拡大する恐れというものは、0ではありませんけれども相当程度低いと思っております。
 他方、そういう皆さんがお越しになることによって、多くの観光に携わっている方、宿泊、飲食もしくはそこに食材を納めている方、あるいは食材を納めるために自動車運搬される方、様々な幅広い方々の生活が脅かされている状況にありますが、多くの皆さんに来ていただくことによって、そういう皆さんのその生活を守ることができる。これは県がどれだけお金を出しても限界があります。やって1回2回、それすらできないのが今の山梨県の状況ですが、やはり経済は回っていかなければいけないわけであります。今まさにぎりぎりの状況でありますので、来るお客様にはもちろんその感染対策に気をつけてくださいとお願いをしますが、まず我々自ら感染防止対策を個々人において徹底していただいた上で、県としても、事業者の皆さんとともに、引き続き、その感染拡大防止対策はかなり厳重にやっていきたいと思いますので、そこはぜひ受け入れて、御理解をいただいて、東京からあるいは県外からやって来られるお客様を温かく迎えていただければありがたいと思います。
記者  最初はかなり県民の方からも不安の声が強かったと思いますが、一貫してそういった政策をやってこられて、県民からの理解はかなり進んだと知事自身は考えですか。
知事  お叱りを受けることは正直申し上げて大変多くあります。ありますけれども、やはり我々としてはできることはやっている。他の都道府県に比べれば、相当程度山梨県の感染拡大防止対策は先進的かつ効果的であろうと私は思っています。
 感染状況を見ても、観光客から広がりましたとどこまで言えるかという状況が現実的なところですので、我々がやっていることは相当程度効果が上がっているという状況であります。お叱りは受けますが、いずれいい結果をもってご安心いただけるように、まだそれができるかどうか努力の最中ですけれども、ご安心いただけるようにしていきたいと思いますので、ぜひ御理解くださいとお願い申し上げたいです。
新型コロナウイルス感染拡大防止への協力要請について
 新型コロナウイルスの感染拡大防止については、これまで、国における緊急事態宣言の対象区域として緊急事態措置を講じ、その後も、県内において感染が確認されたことなどから、9月30日まで、外出自粛要請、休業要請などの協力をお願いして参りました。
 近隣都県では、未だ新規感染者数が高い水準で推移しており、今後、本県でも感染が拡大するおそれがあることから、引き続き警戒が必要な状況にあります。
 このため、引き続き、感染拡大防止を図るため、新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条第9項に基づき、10月1日から11月30日までの間、感染拡大防止対策への協力を要請します。
 なお、今回の協力要請の期間や内容については、今後の感染状況等により変更する場合があります。
 感染の拡大防止に向け、全ての県民の皆様、全ての施設・事業者等の皆様に、特段の御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。
令和2年9月29日
 知事メッセージ
 新型コロナウイルスの感染拡大防止については、これまで、国における緊急事態宣言の対象区域として緊急事態措置を講じ、その後も、県内において感染が確認されたことなどから、9月30日まで、外出自粛要請、休業要請などの協力をお願いして参りました。

 近隣都県では、未だ新規感染者数が高い水準で推移しており、今後、本県でも感染が拡大するおそれがあることから、引き続き警戒が必要な状況にあります。

 このため、引き続き、感染拡大防止を図るため、新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条第9項に基づき、10月1日から11月30日までの間、次に掲げる感染拡大防止対策への協力を要請します。

 なお、今回の協力要請の期間や内容については、今後の感染状況等により変更する場合があります。

 感染の拡大防止に向け、全ての県民の皆様、全ての施設・事業者等の皆様に、特段の御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。

 令和2年5月28日   
(令和2年6月16日改訂)
(令和2年7月 8日改訂)
(令和2年7月29日改訂)
(令和2年8月27日改訂)
(令和2年9月29日改訂)
山梨県知事 長崎 幸太郎