CRPとは

CRPとは

C-Reactive Protein C反応性蛋白
炎症や感染症を調べる指標「CRP」とは? ~ドックAtoZ | Colorda(カラーダ)~
炎症や感染症の指標となるCRP数値
 炎症や感染症を調べる際に注目すべき数値は「CRP(C-リアクティブ・プロテイン)」だ。CRPは正常な血液の中にはほんの微量しか含まれない成分で、体内で炎症や組織細胞の破壊などが起こると肝臓で生産されて血液中に流れ出し、増加する。症状の程度に比例して数値が上昇するため、炎症や感染症の指標として用いられるほか、病状を把握するためにも有用だ。

 CRPの基準値は 0.3mg/dl 以下である。炎症などが起きてから数時間で増え始め、数値の上昇までに半日程度かかる。また、一度上昇すると薬が効いたとしても数値が下がるまで24時間程度を要するため、発症すぐの場合や治癒直後には指標とならない。

CRPが基準値より高い場合、考えられる病気とは?
 CRPは病原体の推測、炎症の程度を推測するための指標となるが、炎症や細胞組の織破壊している場所を特定することはできない。そのため、他の血液検査の項目の値や、他の検査の検査結果を照らし合わせて、総合的に判断する。
 数値が高い場合に疑われる病気は、細菌性感染症、膠原病などの「炎症性疾患」を考える。これ以外に心筋梗塞やがんなどで上昇することがある。
Wikipedia_C反応性蛋白(C-reactive protein CRP)
C反応性蛋白(シーはんのうせいたんぱく、英: C-reactive protein)は、
 体内で炎症反応や組織の破壊が起きているときに血中に現れるタンパク質。肺炎球菌のC多糖体と結合するためこの名がある。CRPと略称される。C反応性蛋白は細菌の凝集に関与し、補体の古典的経路を活性化する作用を有する。

診断的意義
 C反応性蛋白の産生量は炎症反応の強さに相関するため、血清中のC反応性蛋白を定量して炎症反応の指標とすることができる。すなわち炎症が強いほど血清CRP値は高くなる。日本においては血液検査においてごく一般的に計測される。細菌感染では上昇しやすく、ウイルス感染ではアデノウイルスなど一部のウイルス以外ではインフルエンザウイルスのように強い発熱を発症するものでも上昇は軽微である。つまり、通常の感冒では上昇しないことが多い。

同様の疾患で同程度の重症度の場合でも、CRPの上昇の程度には大きな個人差がある。そのため、CRPを標準値や他の患者の値と比較することはあまり有意義ではなく、一人の患者の経過を観察するために有用な指標といえる。

また、細菌性感染の炎症開始から6時間程度は上昇せず、反応が遅い。炎症早期の指標としては白血球の左方移動、白血球数増加が有用となる。また、日本以外では炎症の指標として一般的に用いられること自体が少なく、英語論文における指標はもっぱら白血球に依存している。

高値を示す疾患
 感染症(細菌性・一部のウイルス性など)
 自己免疫疾患(関節リウマチ,リウマチ性多発筋痛症,成人発症Still病など)
 悪性腫瘍
 外傷
 心筋梗塞 狭心症では数値はさほど上がらないとされる。
 その他、炎症を起こす疾患(胃炎・腸炎など)。

炎症反応の指標としては他に、赤血球沈降速度なども用いられる。