CRPの基準値は 0.3mg/dl 以下である。炎症などが起きてから数時間で増え始め、数値の上昇までに半日程度かかる。また、一度上昇すると薬が効いたとしても数値が下がるまで24時間程度を要するため、発症すぐの場合や治癒直後には指標とならない。
診断的意義
C反応性蛋白の産生量は炎症反応の強さに相関するため、血清中のC反応性蛋白を定量して炎症反応の指標とすることができる。すなわち炎症が強いほど血清CRP値は高くなる。日本においては血液検査においてごく一般的に計測される。細菌感染では上昇しやすく、ウイルス感染ではアデノウイルスなど一部のウイルス以外ではインフルエンザウイルスのように強い発熱を発症するものでも上昇は軽微である。つまり、通常の感冒では上昇しないことが多い。
同様の疾患で同程度の重症度の場合でも、CRPの上昇の程度には大きな個人差がある。そのため、CRPを標準値や他の患者の値と比較することはあまり有意義ではなく、一人の患者の経過を観察するために有用な指標といえる。
また、細菌性感染の炎症開始から6時間程度は上昇せず、反応が遅い。炎症早期の指標としては白血球の左方移動、白血球数増加が有用となる。また、日本以外では炎症の指標として一般的に用いられること自体が少なく、英語論文における指標はもっぱら白血球に依存している。
高値を示す疾患
感染症(細菌性・一部のウイルス性など)
自己免疫疾患(関節リウマチ,リウマチ性多発筋痛症,成人発症Still病など)
悪性腫瘍
外傷
心筋梗塞 狭心症では数値はさほど上がらないとされる。
その他、炎症を起こす疾患(胃炎・腸炎など)。