山梨・甲府のアートと祭り

コミヤマ工業の文化

2008年03月06日の山梨日日新聞が『コミヤマ工業(本社・甲府)が破産へ 再建を断念、全社員を解雇』と報じた記事をとてもつらい思いで読みました。個人的には土木建設業のことは何も知らず、会社とも何のご縁も無いのですが、コミヤマ工業サイトにある山梨・まち[見物]誌 ランデブーは、私にとって山梨、甲府を知るきっかけになったホームページなのです。

甲府に来てこのホームページを知った時に少し驚き、嬉しくもなったことを思い出します。ホームページ末尾に「編集 山本育夫事務所」と書かれていることから「特定非営利活動法人つなぐ」(つなぐNPO)を知りブックマークしたのも当然の成行きでした。
東京時代の昔に、赤坂見附にある鹿島建設本社の図書室を訪ねたことがあります。専門図書館協議会の繋がりだったかも知れません、私の仕事上で野村総研、日本生産性本部、機械振興協会の図書資料室とのお付き合いがあり、それぞれのチーフの方々に色々とご教導いただいていた懐かしい時代の事です。そういう機関や鹿島建設で感じていたような情報文化の香りを『ランデブー』に私は感じました。コミヤマ工業に図書資料室があるかどうかは知りませんが、こういう文化事業を継続してホームページまで作っている会社が甲府にあるのだということが、なんだかとても嬉しかった、おそらく愛して・・・甲府のひとつのきっかけを私に与えたのがコミヤマ工業サイトです。(今更言うまでもないですが湯村の杜 竹中英太郎記念館との出会いはその最大、文化に関わることにアンテナの反応は敏感)

民事再生法による再建の話を知ってから、時々ランデブーのホームページが持続されていることを確認していました。私の「文化の情報(情報の文化)」のページからのリンクも消さずに継続できました。しかし残念なことに再建断念ということになると会社のホームページも消え去る事になるでしょう。
コミヤマ工業破綻の原因などは私には全く分かりませんが、文化事業という経営者の「道楽」で会社が傾いたなどという考え方を私は決してできません。そういう奥深い厚みのある企業こそが真価を発揮していく企業社会であって当然だと、私は考えています。

「ランデブー」がなんとかいつまでもインターネットで閲覧できるように・・・私にできることが何かないか考えてみたいと思っています。